先日、阿佐美時代の友人I.K君から電話があった。
その内容はやはり阿佐美時代の友人N.Y君がイタリアから戻って来て旧古河庭園内にある大谷美術館で個展を開いているとの事だった。
N,Y君はジュエリーアートの勉強のために28年前にイタリアに渡り、現在はローマに工房を持って素晴らしい仕事をしているようだ。
その事は今回の展覧会を見させてもらって充分に感じる事ができた。
どんな作品なのかは彼のホームページをご覧ください→BOTTEGA ORAFA
ところで私がN.Y君と会うのは30数年ぶりだった、さすがに会っても名前を言わないとわからない、N.Y君に言わせると個展開催中は「私は誰かわかりますか?」という問いかけの連続なのだそうだ。
そういう私もN.Y君が指差す方にいた阿佐美時代の友人S君を名前を教えてもらってやっと気づく事が出来たくらいだ。
N.Y君の奥さんやS君とまたあの頃の仲間と集まれるといいねという話しになった。
私にとってあの頃の仲間には特別な想いがある、近い将来にぜひ実現したいものだ。
さてせっかくなので旧古河庭園の中を散策してみる。
洋館の周りには沢山の種類のバラが植えてあるのだが残念ながらこの時期は開花時期ではない。
それでも小高い丘に建つ洋館の周辺の洋風庭園から丘を下りて行くと大正初期の原型を留めるという見事な日本庭園が広がっている。
そんな中ちょっと気になる風景が目に飛び込んできた、それは先月、千葉市美術館まで足を運んで見た日本画家“田中一村”の絵の世界に似た風景だった。
田中一村は50歳を過ぎてから奄美大島に渡り、奄美の自然を愛しその植物や鳥を鋭い観察と画力で力強くも繊細な花鳥画に描いた日本画家である。
私が田中一村を知ったのは6年前にTV“日曜美術館”で紹介されてからだった。
その絵を見た時の衝撃は日本画なのに何か洗練されたデザインを見る様な感じだった。
その時は横浜で開催されていた展覧会を見に行けずに今回やっと6年越しの願いが叶い見る事ができた。
実際の絵を目の当りにして充分に田中一村の世界を堪能する事が出来た、それは描いている奄美の南国独特の植物が私の南国への憧れを刺激してくれるのと、緻密の描かれた絵の大胆な構図に引き込まれたせいだろう。
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